現在、私の通う中国の大学では、通知があるまでは学校へ戻ることが厳禁されています。
そのため、中国のほとんどの大学や小中学校ではこの2週間ほどのあいだ、オンライン授業の環境が整備されてきました。
そして昨日、正式な休み明けに合わせて、オンライン授業が開始しました。
いきなり授業の形式を変更してうまくいくのかな、どんな風になるのかなと思っていたら、これが想像以上にスムーズにいってしまったのです。
昨日は授業を3コマ受けましたが、問題は1つも発生しませんでした。
普段の授業通りに出席をとり、普段通りにパワポを流して先生が解説し、普段通りに学生が発言します。
こんなことだったら実物の学校なんていらないんじゃないかと思わせるほどでした。
使用されるアプリは「腾讯会议」「腾讯课堂」「QQ」など、複数人で使用することが可能な既存のライブチャットアプリです。(なんか全部テンセントですね)
今回のオンライン授業が始まるまでは、こんなものが開発されていたとは全く知りませんでした。
もともと中国では、各授業ごとにウィーチャットかQQでグループを作ることが慣例になっているので、パソコンやスマホでライブ画面を開きながら、一方でチャットグループの画面を開いて、先生の質問に答えたり、出されたお題に答えていきます。
学生が書いた回答に対して先生がその場で反応してくれるため、むしろ教室内で授業をするよりも発言が活発になりました。
また、「腾讯会议」や「QQ」のグループ電話機能などは、コメント機能だけではなく、発言したい人がマイクをオンにできる機能も備わっているので、実際の授業と同じように発言して先生とコミュニケーションを取ることができます。
先生たちも「こういう授業は初めてだから緊張するね」とか「みんな聞こえてる?わたし独りごとになってないよね」「マイクをオンにしてるの誰?お父さんお母さんの声が漏れてるよ」など、多少のとまどいはあったものの、それぞれすぐに対応できたようです。
このオンライン授業は、事前の準備も念入りでした。
授業が始まる数日前からテストでオンライン授業を行い、ネット環境やアプリに問題はないか、もし問題があればすぐに学校に連絡するように通達が回ってきました。
そして昨日は授業が終わると、迅速にフィードバック用のアンケートが送られてきます。
ここでは人も、社会も、対応力がハンパじゃないです。
また中国にハイテク社会の一面を見せつけられてしまいました。