しぼりたてチャイナ

何かとディープな中国の知られざる魅力を、無限に生しぼりしていくブログです

ディープな中国旅行記

福建省からロシアを目指して北上する旅 1日目 中国グルメの天文学的奥深さ

2019年の夏休み、、 普段からよくつるんでいるLくんと、長期間の旅行へ行くことになった。 生まれも育ちも福建省であるLくんは、これまで福建省から外へ出た経験が、ほぼないらしい。(小学校のときに将棋大会で江蘇省に行ったことはある) ふだんから…

木船を作ったそばから燃やし尽くすお祭りに行ってきた ー厦門水美宮送王爺ー

12月のある日の夕方のこと。 大学で人類学を教えている先生から電話がかかってきました。 "これから「送王爷」を見に行かない?" 送王爷ってなんだろう?聞いたことがあるような、ないような。 "もう出発するから、いますぐ来て!" 慌ただしいな、もう。 …

いつも思うけど、どうして中国にはこんなに教会が多いの?

みなさんは「中国の宗教」といえば、何が思い浮かびますか? やっぱり道教や仏教がいちばん最初に出てきますよね。 前回の記事でも書きましたが、中国ではじつはキリスト教やイスラム教などもけっこう普及しているんです。 とくに中国東南部の沿岸地域では、…

中国最北端の村を目指して 5  体感!漠河のマイナス30度 出発から4日目でようやく村に到着

前回の記事はこちら: 中国最北端の村をめざして 4 極寒の屋外市場がもはや衛生不衛生とかいうレベルじゃない - 限りなく原汁に近いチャイナ 中国最北の街、漠河に朝がやってきた。 明け方の気温が一番寒いので、日の出でも見に散歩に行って寒さを体験しよう…

中国最北端の村をめざして 4  極寒の屋外市場がもはや衛生不衛生とかいうレベルじゃない

前回の記事はこちら: 中国最北端の村を目指して 3 中国東北料理「地三鮮」 - 限りなく原汁に近いチャイナ ハルビンから中国最北の街、漠河までは、巨大な大興安嶺の森林地帯を走る列車が1日3本ある(今年の初めまでは3本あったのだが今調べたら1本しか…

中国最北端の村を目指して 3  中国東北料理「地三鮮」

前回の記事: 中国最北端の村をめざして 2 寒すぎて列車の窓ガラスが… - 限りなく原汁に近いチャイナ ハルビンに到着した。 ここでもマイナス18度くらいなので充分寒いのだが、ハルビンはまだまだ北端にはほど遠い。ここからさらに鉄道に乗って北上して、…

中国最北端の村をめざして 2  寒すぎて列車の窓ガラスが…

前回の記事はこちら: 中国最北端の村をめざして 1 - 限りなく原汁に近いチャイナ 上海駅を出発してから12時間が経過し、天津駅に着くころ、東側の空がかすかに白み始める。 みんな創意工夫を凝らした体勢で夜を明かしている。 上海から天津まではおよそ…

中国最北端の村をめざして 1

冬に入ってから、何かと焦るようになってきた。 心ここにあらずな状態が続いていて、いろいろなことがやりたいはずなのになかなか手につかない。理由はわかっているのだけれど、今の自分の力ではどうしようもできない。 こういう時に脳裏に浮かんでくるのは…

おばちゃんたちに連れて行かれた未知の世界 太行山脈とたわむれ記4

前回の記事はこちら: 「宿泊代は無料でいいよ」中国農村の素朴さとグーグルの限界 太行山脈とたわむれ記 3 - しぼりたてチャイナ まる2日間、歩きに歩いて、ようやく太行山脈の渓谷を下りて河南省にやってきたまではいいものの、出てきたところが観光景観…

「宿泊代は無料でいいよ」中国農村の素朴さとグーグルの限界 太行山脈とたわむれ記 3

前回の記事はこちら: パトロール隊「ここはヒョウが出るから野宿しないでね」太行山脈とたわむれ記 2 - しぼりたてチャイナ 森の中で出くわしたパトロール隊のお姉さんいわく、ここの山ではヒョウが出るらしい。 日本で山に入る時の習慣からか、山の中にど…

パトロール隊「ここはヒョウが出るから野宿しないでね」太行山脈とたわむれ記 2

二日目の朝を迎えました。この日は本格的に太行山脈とたわむれます。 前日までの行程はこちら。 DAY1 新郷市ー輝県ー八里沟风景区入り口 前回記事; 【地形フェチ必見】中国グランドキャニオンの絶壁に潜入 太行山脈とたわむれ記 - しぼりたてチャイナ この…

【地形フェチ必見】中国グランドキャニオンの絶壁に潜入 太行山脈とたわむれ記

6月のある日、 かねてから行きたいと思っていた太行山脈に行ってみることにした。 太行山脈とは、南北400キロに渡って伸びる中国北部の山脈だ。 山西省をくるりと囲む形でそびえ立っている。 何と言ってもその特徴は、絶壁。

中国西南部 カルスト大帝国の逆襲(6)ポコポコ山に囲まれて

広西壮族自治区中部に位置する大化瑶族自治県からバスに揺られること1時間あまり。 ポコポコ山に囲まれた六也乡という街へたどり着いた。地図で見る限り、この辺りのポコポコ山々はこれまで見てきた山の険しさとはまるでレベルが違うようである。

中国西南部 カルスト大帝国の大逆襲(5)劣悪な石灰岩地帯で暮らす人々

前回記事: namashibori.hatenablog.com 目を開けると空が白くなり始めていた。空気がひんやりと冷たい。 誰か人に見つかる前に行動を開始しようと、寝ていた砂山を後にして歩き始める。 前日の夜、スマホの電池がなくなってしまったので、どこかで充電がし…

中国西南部 カルスト大帝国の逆襲(4)ホタルとお墓に囲まれて夜を明かす

前回記事: namashibori.hatenablog.com 河の水が地下になだれ込む光景を堪能した私は、転がっていた牛の頭蓋骨をあとにして、干上がった川の川床を進んでいった。 ところどころに深さ数十メートルの裂け目がクレバスのように口を開けている これをずっと進…

中国西南部 カルスト大帝国の逆襲(3)大量の川水が突然消失する

前回記事: namashibori.hatenablog.com 中国南部、広西壮族自治区中部にあるポコポコ山岳地帯に囲まれた都安瑶族自治县で腹ごしらえをすませた私は、現在発見されている地下河川の中で中国国内最長と言われているある河川を見に行くことにした。 雑誌『中国…

中国西南部 カルスト大帝国の逆襲(2)中国最長の地下河川241kmとたわむれにいく

前回記事: namashibori.hatenablog.com 翌日の朝、河池市のバスターミナルについた私は、100kmほど南に離れた都安瑶族自治県へ向かうチケットを購入した。 「普通話を話しましょう」という注意書きの前で地元の方言をかたくなに押し通す、中国らしい微笑…

中国西南部 カルスト大帝国の逆襲(1)数百万の突起物に分け入る

4月某日、私は貴州省南部の山奥にある侗族のおじさん宅をあとにして、一路南下し,おとなり広西壮族自治区北部の河池市を目指した。 何をしに行くのかというと、ただあのへんの地形を観察しに行くだけなのである。実はここ最近ずっとあの辺の地形が気になっ…

友人が上海の人民広場でボコボコにされてしまった話

かつてアジアの魔都と呼ばれ、異様な繁栄を極めた中国経済の中心地、上海。 その上海のさらに中心地と言えるのが人民広場である。 8月のある日、私は1人の友人を伴ってその上海の心臓部に飛び込んだ。

中国・貴州省の山奥の村で、侗族のおじいさんの家に泊めてもらった 中国大陸版【田舎に泊まろう】⑤ 糞便人類学

今年の4月に貴州省の山奥の村、帰林村というところに突然押しいって行って、とあるおじいさんに泊めてもらった話です。 今回が最終回になります。 話が途中からちょっと汚くなりますが悪しからず。

中国・貴州省の山奥の村で、侗族のおじいさんの家に泊めてもらった 中国大陸版【田舎に泊まろう】④ 侗族メシ。

この村のまさかのインターナショナル具合が明らかになったところで、おばあちゃんと孫が帰ってきたので、晩御飯のしたくに取りかかります。 「特別なものとか用意しないでいいですよ、いつも通りでいいので」 とおばあちゃんに伝えて、しばらく待っていると…

中国・貴州省の山奥の村で、侗族のおじいさんの家に泊めてもらった 中国大陸【田舎に泊まろう】③ 中国の山奥のまさかの国際度合い

前回記事: 中国・貴州省の山奥の村で、侗族のおじいさんの家に泊めてもらった 中国大陸【田舎に泊まろう】 - しぼりたてチャイナ 中国・貴州省の山奥の村で、侗族のおじいさんの家に泊めてもらった 中国大陸【田舎に泊まろう】② - しぼりたてチャイナ 山道…

中国・貴州省の山奥の村で、侗族のおじいさんの家に泊めてもらった 中国大陸【田舎に泊まろう】②

前回記事: 中国・貴州省の山奥の村で、侗族のおじいさんの家に泊めてもらった 中国大陸版【田舎に泊まろう】 - しぼりたてチャイナ 前回に引き続いて、中国・貴州省の山奥にある、Google Mapで見つけたいい感じの村を目指して山道を進んでいきます。

中国・貴州省の山奥の村で、侗族のおじいさんの家に泊めてもらった 中国大陸【田舎に泊まろう】

3年前に中国へやって来た時には、列車のチケットの買い方もろくに知らず、宿の取り方もわからず、まして人のうちに泊まるなど、外国人が中央政府に黙ってそんなことをしたら国外追放されてしまうんだろうな、などという勝手な社会主義的偏見に満ち満ちてい…

香港旅行 おすすめのプチ登山 香港島南部の小山、玉桂山から眺める百万ドルの夕日

皆さんは香港といえば何を思い浮かべるでしょうか。点心?高層ビル群?百万ドルの夜景? 香港へ行って見るとわかるのですが、ネオンの鮮やかな繁華街や、ギチギチに密集した高層ビル群などは実は香港の一部でしかありません。 実際の香港は大部分が山地で、…

香港「反逃亡犯条例200万人デモ」を実際に見に行ってみた 2019年 6月16日 ② 写真で見る香港市民デモの実態

前回に引き続いて、香港史上最大規模のデモ、6月16日の逃亡犯条例反対デモを見てきたレポートを書いていきます。 今回はデモの中で目撃したいろいろな出来事について、写真と一緒にお伝えします。現場の雰囲気が伝わるかと思います。 前回記事: 香港「反…

香港「反逃亡犯条例200万人デモ」レポート 2019年 6月16日 ① デモの参加人数

おととい6月16日に香港で行われた、「逃亡犯条例」に反対するデモ。 デモの主催団体、「民間人権陣線」の発表によると、総参加人数は200万人、香港史上最大のデモと言われ、世界各地で大きなニュースになっています。 香港ではこのデモの直前1週間の…