しぼりたてチャイナ

何かとディープな中国の知られざる魅力を、無限に生しぼりしていくブログです

行くとわかる!日本人が驚く中国の10大びっくり

 

 

世界中が大混乱しているこんなご時世ですが、中国旅行の話題です。

 

大部分の日本人は中国に対してあまりいいイメージを持っていないのではないでしょうか?しかし実際に現地へ行ってみると、90%以上の人が「思っていた中国とちがった」という感想を持つのではないかと思います。それくらい日本で得られる中国の情報というのには限りがあるのだと思います。

 

今回は、私が初めて中国へ行ったときの驚きなどを思い出しながら、日本人が中国へ行くと驚くポイントを10個まとめてみました。

 

 

1、親日が多い

 

個人的に一番意外だったのが間違いなくこれです。親日の人が本当に多い。

 

今ではそうでもないかもしれませんが、一時期の日本では「中国人は反日が多い」と、みんながそう思っていました。

 

私は反日デモが激化していた(少なくともそう報道されていた)2012年の冬に初めて中国を訪れました。普通の旅行だったのですが、たくさんの人に渡航を反対され、絶対に日本人だとバラさないようにと厳重な注意を受けました。

 

最初は私も日本人だとバレないように、恐る恐る街を歩いていたのですが、しばらくしてそれが全く杞憂だったことに気がつきます。

 

友人は私を自宅に招いて食事をご馳走してくれ、ご近所さんも飛び込みでやってきて一緒にお酒を飲みました。宿で知り合った中国人のグループには火鍋をおごってもらいました。ユースホステルのドミトリーでは夜遅くまで中国各地からやってきた若者たちとおしゃべりしました。髪を切ってくれた床屋のおばちゃんとは一緒に記念撮影をして、連絡先を交換しました。しかも、せっかくここまで来たんだからと、カットの代金は受け取ってもらえませんでした。

 

当時は中国語を全く話せなかったにもかかわらず、です。

 

こうして、メディアの作り出すバイアスの深さに気がつきました。悪いことはニュースになるけれど、良いことってニュースになりにくいですからね。中国に関する報道ではとくにその傾向が強い気がします。

 

私はこれまで、日本人だからという理由で差別を受けたことは一度もありません。

 

中国には、日本に行ったことがあるという人、日本語を勉強したことがある人、日本人の知り合いがいる人など、積極的に日本に関わりを持つ人々が非常に多いです。

 

 

2、日本の中華料理と全然違う。そして美味しい

 

日本の中華料理と中国の料理の味がちがうというのは当たり前なんですが、食べられているメニューまで全然ちがうことに驚かされます。

 

そして、地域によって多種多様な、地元料理の種類の多さにも圧倒されます。私も曲がりなりに中国のあちこちを飛び回っては、見たことのないものから優先的に食らいついていくようにしているのですが、中華料理の多様さはまだまだはかり知れません。

 

ですので、中国へ行くときに「日本でよく食べる中華料理の、本場の味を食べに行きたい!」と意気込んで行くよりも、「新しい国で新しい料理を開拓しに行くんだ!」くらいの気持ちで行ったほうが、もっと新鮮でおもしろいものに出会えるのではないかと思います。

 

 

3、宗教的に日本よりも多様

 

社会主義的には宗教の存在そのものを否定しているにも関わらず、中国で暮らしていると日本よりも多様な宗教が目につきます。

 

北京や西安など、中国北部の大都市ではたいていイスラム教エリアが設置されていて、しかもたいていがグルメスポットになっています(牛街や回民街など)。

 

また、「蘭州ラーメン」をはじめとするハラルフードのお店は、全国各地の都市部に展開していて、味にハズレのない安定感から非ムスリムの人々からも大人気です。

 

しかも、大学にはすべてムスリム用の食堂が用意されています。

 

キリスト教だって負けてはいません。浙江省から福建省、広東省にかけて沿岸部を高速鉄道に乗っていると、窓の外に無数の尖塔が見えるはずです。これが全部キリスト教の教会なんです。

 

場所によっては、ひとつの小さな村にカトリックの教会がひとつ、プロテスタントの教会がひとつと、高密度に分布しているところまであります。

 

私の特に仲の良い友人3人も、そのうちなんと2人の家族が全員クリスチャンなんです!(全くの偶然です)

 

温州の友人にいたっては、普通の高校で同級生の3分の1がクリスチャンだったと言っていました。

 

イスラム教もキリスト教も、中国では唐の時代にはもう受容され始めていたといいますから、伝統が深いんですね。

 

仏教についてはいうまでもありません。インドから受け継いで発展させて来たので、中国はもはや本家のようなものです。

 

中国でお寺や廟へ行くと、日本のように観光目的で見学する人々よりも、線香を持ってそれぞれの仏像にひれ伏してガチでお参りする人が多いことに驚かされます。

 

 

4、思っているほどやばい国ではない

 

「日本の大学教授がスパイ容疑で逮捕!」というニュースが流れると、「中国なんか怖くて行けないな」なんてコメントが飛びかいます。

 

確かに、中国のニュースや事件を見ていると、やばそうな国に見えてきます。

 

私もはじめて中国へ来た当初はガクガクブルブル、いつも誰かに監視されているんじゃないかとか、外国人だからマークされているんじゃないかとか、めちゃくちゃ心配しながら生活していました。(突然走り出してバスに飛び乗ったりした)

 

でもしばらくして、それが杞憂だったことがわかりました。なぜなら、私はこれまでになかなか行ってはいけないところにも結構行ったし、そこそこ撮ってはいけないものも結構撮ってきたからです。

 

少なくとも個人の行動がいつでも当局に把握されているなどということはないのだろうと思います(ビッグデータとしては収集されているだろうが)。そして何かが起こったときには、巨大な情報網を通してかなりの追跡ができるのでしょう。

 

単純に旅行に行くだけであれば、特別悪いことをしない限りは当局のお世話になることはありません。外国人は中国全土あちこちに行くことが認められています。

 

 

5、みんな楽しそう

 

中国の列車の中はとってもにぎやかです。日本人がはじめて体験すると、とてつもなくうるさく感じてしまいます。

 

でもしばらくして慣れてくると、むしろ心地よさを感じることがあるから不思議です(※体験には個人差があります)。周りに気を使いまくる文化も必要かもしれませんが、周りのことにこだわらない、リラックスした文化があってもいいと思うのです。

 

お互いにとがめ合ったりしないから、いつも自然な自分でいられます。怒るときには怒れるし、楽しいときには思いきり楽しそうにできる。周りの人がそれについてどうこうと言ってくることはほぼありません。

 

そのせいなのかわかりませんが、中国では楽しそうに街を歩いている人をたくさん見かけます。楽しそうにおしゃべりしていたり、電話口で爆笑していたり。日本から来た小僧にとってそれは新鮮で、あまり見たことのない光景でした。

 

いったい何をそんなに楽しそうに話しているんだろう?これは私が中国語を勉強するときの大きなモチベーションのひとつとなりました。

 

 

6、治安がいい

 

正直言って、治安は日本よりもいいです。 

 

10年ちょっと前まではそうでもなかったかもしれませんが、いまは格段によくなったみたいです。

 

チンピラやヘンな人が街にほとんどいないのが大きいでしょうか。真夜中にひとりで歩いていても、危険を感じることは全くありません。

 

それと、健康意識が高いためなのか、中国では早寝早起きをする人が多いので(12時を過ぎたら「徹夜」になる)、夜中の街路などは繁華街をのぞいて人っ子一人いなくなってしまいます。冗談みたいに人がいないので、それも返って安心感を与えてくれるのです。

 

 

7、社会の変化するスピード感

 

「日本のうちの自宅の周りは、ここ30年くらい何の変化もしてないよ」中国でこう紹介すると、とってもびっくりされます。

 

中国のここ数年の社会の変化に比べたら、日本社会の時間は停止していると言ってしまっても過言ではないかもしれません。

 

ここ10年くらいの変化はとくに大きいです。

 

建物が潰されては新築され、一瞬にしてタワーマンションがタケノコのように立ち並びます。

 

地下鉄が次々に開通し、新しい高鉄の路線も誰も気がつかないうちにどんどん開業していきます。

 

新しく開発されたテクノロジーが話題になり始めたかと思うと、すぐに社会に浸透し始め、老若男女が利用し始めます。

 

流行語やトレンドは1日か2日で中国全土に広まり、数日後には忘れ去られていきます。

 

巨大なベンチャー企業が台頭し始めたかと思うと、あとからのし上がって来た会社に押しつぶされて倒産していきます。

 

日本だといちいちトップニュースになるようなことが、ここではさして注目を集めないままスルーされていきます。スピードが早すぎて、ニュースが追いつきません。

 

1980年以降、加速し続ける変化のスピード。ここに対応してきた人々が今の中国人なのです。

 

 

8、あらゆる建物が新しい

 

中国の大都市に行くと、奇抜で斬新で最新の建築物をたくさん見ることができます。

 

とくに全国に無数にある空港ビルや高鉄の駅ビルについては、地方都市であってもバカみたいに巨大に、壮大に作ってあるので、それだけでも一見の価値があります。

 

強いていうならば、建物自体は壮大なのですが、細かいところを見るとおもしろみにかけていることが多いかもしれません。建物が巨大なかわりに何にも使われていない空きスペースがたくさんあったりするからです。

  

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9、にぎやか

 

中国はどこへ行ってもにぎやかです。

 

日本と同じ規模の小さな村であっても、中国の場合は商店が連なっていて、人もたくさん行きかっているのが、日本人からするとけっこう衝撃的です。

 

以前に一度、母を福建省の辺鄙な村に連れて行ったのですが、夜ご飯を食べたあとでも人々が道端に出てきて座って談笑している様子が、とくに印象的だったと言っていました。

 

人口が多いからでしょうか?経済がイケイケだからでしょうか?

 

何はともあれ、ゴチャゴチャとにぎわっている村を見るのはとても気持ちがいいものです。

 

 

10、キャッシュレス化

  

最後はやっぱりこれです。

 

日本でもたまに話題になっていますが、いまの中国では生活の中で現金が必要になる場面がもはやほとんどありません。スマホが一台あればもう何でもできてしまいます。「久しぶりに現金持って家出たわ」みたいな会話が当たり前になっています。

 

もう便利すぎてお話になりません。

 

「wechat」か「alipay」を使えば、給料も割り勘もお年玉も寄付もショッピングも映画チケットもコンサートチケットも列車のチケットも飛行機のチケットも各国のビザも水道代も電気代も何から何まで全部支払えてしまいます。銀行のカードが一枚あれば誰でも利用することができ、手数料も無料です。

 

支払にかかる圧倒的な時間の省略と、遠く離れた個人と個人の間で気軽にお金のやりとりができるようになったことで、どれほどの経済効果を生み出していることでしょうか。

 

日本でもPayPayが頑張りはじめましたが、果たして私たちの日常生活にもキャッシュレスは普及していくでしょうか。