しぼりたてチャイナ

何かとディープな中国の知られざる魅力を、無限に生しぼりしていくブログです

こんなに違う!「中国人」の多様さ   Vol 5 うるさい中国人とそうでない中国人

 

こんばんは!

 

今回は「こんなに違う!中国人」シリーズの最終回となります。

 

前回までは、地域による違いや、民族による違いに着目していましたが、今回は社会的な違いや、個性による違いにスポットを当てていきたいと思います。

 

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中国ではどこに行ってもママさんダンス(広場舞 グァンチャンウ)に遭遇する

 

 

来日する中国人観光客について

東京オリンピックを前に、来日外国人観光客数がウナギのぼりの昨今ですが、中国人観光客も以前にも増してどんどんとその存在感を増してきています。

 

みなさんの身近で普段目にする中国人というと、会社の同僚でなければ、こういった旅行者の人たちがかなり多いのではないかと思います。

 

そして、彼ら旅行者に対するイメージはといえば、「爆買い」、「マナーの悪さ」、「うるささ」などと、あまりいいイメージがないのではないでしょうか。

 

押し合いへし合いをしたり、列に割り込んできたり、電車の中で大声で電話をしたり、入ってはいけないところにずかずか入って行ったり、確かに、すごくガツガツしていて、横柄なイメージがあるかもしれません。

 

しかし、どこの国の人にも当てはまることですが、中国人も全員が全員マナーが悪いわけではありません。一概には言えないのです。

 

マナーの悪い中国人を見て、それをそのまま中国人全員のステレオタイプに当てはめてしまうのは、あまり理にかなったことではありません。(人間の本能的にそういう理解になってしまうのかもしれませんが)

 

海外での中国人観光客のマナーの悪さについては、中国国内でもしょっちゅう報道されたり、話題に上がったりしていて、これ以上中国人のイメージを壊してはいけない!という意識は国内に十分にあります。実際、日本に来る前に日本のマナーについてしっかり勉強してから来る人もたくさんいます。

 

でも、いいこと(普通のこと)をしていてもなかなか人には伝わりません。反対に、悪いことは一瞬で伝わっていくものです。

 

もし街中で、うるさくなくて、マナーの悪くない中国人とすれ違ったとしたら、それが中国人だと気がつくことすらないのでは?

 

実際、おしゃれに着飾っておとなしくしている若者の観光客などは、ほとんど日本人と見分けがつきません。

 

これによって、中国人と言えば目につく中国人だけになってしまうのです。

 

いい人と悪い人 

私は中国で3年暮らしていて、何度か騙されてしまったことがあります。4回か5回くらいあるでしょうか。

 

もちろん毎回毎回すごく嫌な思いをするわけですが、怒りよりも、やるせない哀しみのが心に残ります。

 

ですが、それよりも何よりも、今までにいろんな方々によくしてもらったことの方が圧倒的に多いために、何回か悪くされてしまったくらいでこの国の人々を嫌いになることはないのです。

 

この国にも愛すべき人たちがたくさんいます。 

 

いつも私のことを心配してくれている人。

 

頼みごとをすると、自分のことをほったらかしてでも助けてくれる人。

 

心の悩みを真摯に聞いてくれる人。

 

いつも我が子のように私を迎えてくれる友達のお父さんお母さん。

 

見ず知らずの自分を泊めてくれた家族など。

  

こういう人たちに自分は真心を持ってお返しができているのか、あるいはこれから先それができるのかどうか。

 

彼らに恥じないように、もっとしっかりした人間にならねばならぬと、日々反省しています。

 

チューゴクジン 

「中国人の…」「中国人というのは…」「中国人が…」

 

さまざまな話題や討論で、こういう「中国人」という言葉を耳にするたびに、私の頭の中には本当にいろいろな中国人の顔が浮かんでくるのです。

 

そうか、彼らもひとくくりの「チューゴクジン」になってしまうのか。すると「中国人」というくくりがとてもガサツなものに思えてきます。

 

自分が海外へ行って、「日本人はどうこう」「日本人だからなになに」と言われたら嫌ですよね。せめて一個人として見て欲しい。

  

農協ツアー

日本でも一時期1980年代からバブルの頃にかけて、「農協ツアー」をはじめとする団体ツアーが流行りました。

 

実はその当時、日本人観光客も、世界中の観光地においてマナーの悪さを振りまき、各地で顰蹙を買っていたという話があります。「農協ツアー」と検索するとその手の内容がたくさん出てきます。

 

不動産の買い占めやブランド品の爆買いなんかも昔は日本人がやっていたようです。

  

なんだかんだでいろいろお互い様なので、国名をあげて批判をあげるのもほどほどにして、 まずは一人の人間として、その人と向き合うことができれば最高だと思います。  

 

 

おまけ

 

中国の質問サイト「知乎」で見つけた、中国人留学生の日本での体験について書かれた回答を翻訳してみました。

 

質問:中国人観光客の国際的なイメージってどんどん悪くなっていて、「マナー知らず」の代名詞になりつつある?

 

回答: 大阪心斎橋は中国の観光客でいつもあふれている観光スポットだ。近くのお店は中国の観光客を歓迎するべきだと思うよ。少なくとも彼らにお金を落としているんだから。でも私はまさにそこで差別的な対応をされてしまったの。

 

私は観光に行ったわけではなかった。その日は日本に着いたばかりで、私は心斎橋で携帯のSIMカードを買うことができることしか知らず、他に知っている場所もなかった。歩き疲れたので、マックを買ったけど、店内に空いている席がなかったので、今回一緒に留学へ来た友だちと一緒に、ある串かつ店の前にある長椅子でサッと食べてしまおうと思ったの。これは確かに間違っていたって後になってから知った。日本では歩きながらものを食べる習慣がないし、他の店の入り口で他の店のものを食べるのは失礼だから。

 

でもその時、接客態度が素晴らしいといつも聞いていた日本の店員さんがすごい剣幕で飛び出てきて、英語で " SORRY ! Leave here ! "って怒鳴られてしまったの。

 

留学生として海外に渡ったばかりの2日目に受けたこのショックと内心の憤り、わかる?

 

少し低血糖気味な私はその日、歩き疲れてしまってチョコレートを買いたいと思った。ちょうど免税店の目の前を通ったので、買いに行くことにした。レジに並んでいるとき、私はてっきり中国国内と同じように、各レジごとに並ぶんだと思ってしまったの。そこにいるおばさんは誰か他の人を待っているんだろうと思って、そのおばさんの横を通って前の人の後ろに並んだの。そしたらそのおばさんはすごい力を入れて私の肩を叩いて(私の知る限り、日本人は友達同士でも滅多に体を触れ合わない)、私にひとこと。「並んで!」蔑むようにそう言われた。

 

後になってから何人かの日本人と知り合いになった。彼らはよく私に向かって、「どうしてどこも中国人だらけなのさ?」なんて冗談を言った。彼らに悪意がないのはわかっていたけど、私は全然いい気がしなかった。

 

私はある時、ラーメン屋さんの中で「日本人の英語はひどいよ、ご飯も美味しくない」と大声で電話をする台湾人も見たし、ショッピングモールであちこちぶつかりながら爆買いをするおばちゃん、おじちゃんのツアー客も目にした。

 

私はすごく悲しかった。もしかして、これが原因で日本人の中国人に対する印象が「ルールを守らない」「マナーが悪い」って変わってしまったの?

 

でも実際のところ、中国人によっては、本当にどうすべきかわからないことがある。両国の文化の差異を理解していないんだろう。

 

誰が私たちのイメージに泥を塗ってしまったのだろう?

 

私がいいたいのは、時によっては「できない」のではなく「知らない」のだ、ということ。

私は、トイレの紙は屑入れに捨てるのではなく、直接トイレに流すんだということを日本に行ってから知った。

ある店では、店内にいくつレジがあったとしても、直接人の少ないレジに並ぶんじゃなくて、1メートル離れた線まで下がって、みんなきちんと並ばなきゃいけないということも、日本に行ってから知った。

エスカレーターに乗る時も、普通は前の人と一段空けて乗るということも。

道路の上でものを食べてはいけない、近くに食べ物屋がたくさんある通りだとしても、そのお店の前で食べ終わらないといけない、ということも。

トイレに入って手を洗ったら、手を振って終わりではなくて、ハンカチで手をしっかり拭かなくてはいけない、ということも。

 

こういうことはまだまだたくさんある。私は間違いを冒して、みんなに白い目で見られてから、ようやく理解した。

中国国内で知っているマナーもあるにはあるけど、国内だとそこまで厳しくないから、普段から注意することは少ないよね。

でも本当にたくさんの日本人が、「見て、中国人。マナー悪い」と思っている。習慣が違うのかな?とは考えない。

 

私は、中国人の習慣が遅れているなんて思ったことはないし、日本人のマナーが特別優れていると思ったこともない。日本人の評判がいいのは、一つにはルールを固く守ること、もう一つには集団意識、簡単に言えばみんながこうしているから私もこうする、もし私が同じようにしなかったら、罰が与えられる。

 

私が思うに、ただただ中国の観光客を批判するだけだと、後から日本へ行く人が、その国に対して敵意を持つことになったり、偏見を持つことに繋がってしまうかもしれない。私たちはまずは、学んで、理解する必要があるのだと思う。

今ではたくさんの人が経済的な余裕が出てきて、時間にも余裕が出てきたので、出国する直前に気軽にツアーに申し込んで、お金を両替して、買い物リストを作って、ただそれだけで外国へ行っちゃう。目的地の文化風習やタブーなどを調べるのが一体どれほどの手間だっていうの?

さらに言えば、旅行者に限らず、地元の人たちも、包容や異文化理解にかけていて、自分の考えに固執していたり、自分の文化が絶対だと思っていて、自分と違うものイコールマナーがなっていない、と考えてしまう。

 

だけど私は旅行客のマナーが問題になること自体はいいことだと思っている。気がついたら変える。私たちもだんだんよくなってくるはず。世界中に期待しててもらおう。

 

 

これはあくまでもこの人個人の見かたです。

 

日本に来る若い人はむしろ、こういった細かいマナーについて、極度に過敏になって怖がっている人もいるのかもしれません。

 

実際私たちもそこまでやらないだろうというようなマナーまで気にしているのがわかると思います。。

 

誰が悪いとか責めるのではなくて、ただただ、暖かく接してあげられると喜んでもらえると思います。